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2010年5月 4日 (火)

d-torso のはじまり その2

 d-torsoのはじまり(その二)~1998年、アキ工作社設立~


 妻のニットの展示会ではじめて発表した段ボール製マネキン。
 関係者のアドバイスもあって、展示会後すぐに意匠登録を特許庁に
 出願します。

 通常は弁理士に頼んで手続きを行うのですが、手数料が最低30万円
 はかかります。前回もお話ししたように時間はあるけど、お金がない
 生活だったので、書類はすべて自分で作成することにしました。

 幸い建築実務の経験があったので、(法律関係の文章などには慣れて
 いましたから)書類の作成も別段苦労はしませんでしたが、


 ここからがたいへんでした。

 出願から1年半後、拒絶通知がきます。
 そうとうショックでしたが、補正手続きをして提出。
 それからまた半年後に2度目の拒絶通知がきます。
 さすがにメゲそうになりますが、
 今度は直接特許庁の担当官に会いにいって、
 意匠の新規性を説明し、再度提出。

 結局登録できたのは出願から2年半後、1998年の4月でした。


 >>>やっぱりこういうものはプロに頼むべきだと思いました。
 弁理士に頼んでいたら、たぶんこんなに時間はかからなったでしょう。

 この時点で、自分で事業化するつもりはまったくありませんでした。

 設計したり、モノをつくったりというのは専門分野ですが
 モノを売ったり、お金の勘定したりというのは、全くダメでしたから。


 そこで、関係ありそうな企業に案内を出すことにしました。

 「こんなのできましたけど、商品化しませんか?」というような内容です。
 全部で20社くらいに資料を郵送しました。
 相手はアイデア商品を制作する会社や段ボール会社などです。


 しかし、・・・待てど暮らせど、返事はいっこうにありません。
 やっと返事がきたか、と思ったら封筒の中に500円の図書券が1枚?

 「たいへんよくがんばりました!」?? まったくトホホな状態です。


 結局その他はすべて空振りでした。


 >>> しかし、このまま埋もれさせるのはあまりにもったいない。


 しょうがないから自分で事業化することになったのです。
 1998年7月3日。限りなくモチベーションの低い船出でした。

 さて、事業化の準備としては、製品の量産方法を考えるということから
 はじまります。>>>いちいち手作業で切っていては採算が合いませんから。


 最初に試したのは型抜きです。

 これは段ボール箱をつくるときの一般的な方法で、木型に圧力をかけて、
 段ボールシートを打ち抜くのですが、

 この方法だとどうやっても段ボールの断面が潰れてしまいます。

 d-torsoの最大の特徴は個々の部品のシャープな切断面にありますから
 断面がきれいでないとハナシになりません。>>> だから、これはNG。


 それからは、ありとあらゆる「切る」方法を試しました。
 刃物で切る(サンプルカッター)、水で切る(ウォータージェットカッター)
 そして最終的に行き着いたのがレーザーカッターでした。
 
 つまり、焼き切るという方法です。

 ですがこの方法には細密加工ができるという利点と共に大きな欠点があります。
 紙を焼き切るわけですから、当然「焦げ」が残ります。


 この「焦げ=炭化」をできる限り少なくするというのが次の大きな課題でした。


 (次回につづく)

 この続きは次回、わたしの当番のd-torso NEWSにて。

 お楽しみに!


 以上はメルマガに連載中の「d-torso のはじまり」の第二回目配信です。

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