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2010年5月 3日 (月)

d-torso のはじまり その1

 こんにちは。アキ工作社の松岡です。

 先月から週ごとに執筆者を交代してお届けしているd-torso NEWS
 今週はわたくし松岡の第二回目です。よろしくお願いいたします。


 アキ工作社は製品や事業自体が珍しいこともあって、会社設立当初
 から今日に至るまで、マスメディアの皆さんに取材していただく機会
 がとても多いのです。そして、取材の中で決まって聞かれるのが、

 「どういうきっかけでこの商品をつくることになったのか?」

 という質問です。


 それに対して私は、これまで何百回となく同じお応えをしてきたわけ
 ですが、考えてみたら自社のサイトにもその辺りの経緯がどこにも
 紹介されていないな、と。

 そこで遅ればせながら、あらためてd-torso 開発の経緯について
 ご紹介しようと思います。
 
 ちょっと長くなりそうなので、わたくしの当番の週に
 複数回に分けて配信したいと思います。


 みなさま、最後までおつきあい願えれば嬉しいです。


 アキ工作社 松岡勇樹


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 d-torsoのはじまり(その一)~はじまりは1995年~

 私のもともとの専門は建築です。
 大学の建築学科を卒業して、実務は構造設計をやっていました。


 その後、勤めていた設計事務所をやめてフリーで活動していたころ、
 (私の妻で)ニットデザイナーの竹下洋子がはじめての展示会を渋谷で行う
 ことになりました。渋谷パルコの地下、ロゴスギャラリーです。

 1995年、いまから15年前。千葉県柏市でのおはなしです。

 この展示会でニット作品を展示するためのマネキン(ボディー)
 が必要だということで、すぐに探しはじめました。


 ・・・が、既製品で作品に合うボディーはなかなか見つかりません。


 私自身、「お金は無いけど時間だけはある」という状態だったので
 いっそのこと自分で作ってみようか! ということになり
 第一号機の試作がはじまりました。


 「何故、ダンボールなのか?」


 これもよく質問されることですが、
 要するに、材料を買うお金がなかったということです。


 最初は古段ボール箱を潰して、切り抜いていましたが
 新品をシートで購入してもそれほど高いものではありませんでしたので
 以後は近くの段ボール屋さんからシートで仕入れるようになりました。


 当時、柏市の自宅にはパソコンも無かったので
 10号サイズの既製品ボディーを鉛筆でデッサンして型をつくり
 それを段ボールシートに鉛筆で書き写して、
 その線に沿ってカッターを入れるという作業を延々と繰り返して
 いました。


 一体分の部品を切り出すのにまる一日かかります。
 夕方頃には腕の感覚がなくなってきます。


 そうして、最初の試作が出来上がりました。


 で、・・・自分的にも「けっこういけるんじゃない?」と。
 「これっていままで見たこと無いよねェ?」と、自画自賛しながら

 ロゴスギャラリーでの展示会初日を迎えます。

 この展示会のために5体制作しました。
 (いまから思えばよくつくったなーと思います。)


 ▼そのときの展示会の写真がこれ。(現存するのはこの写真2枚だけ)

 d-torso プロトタイプモデル

First_a


First_b

 懐かしいなァ。

 現行の最新モデルと比較するといかにも無骨なつくりなのですが、
 手で切り抜いただけあって味わいがあります。
 (しかもベースはコンクリートブロックですから)

 ニット作品の評判もすこぶるよかったのですが、
 このとき展示に使用していたボディーも関係者の注目を集めました。


 「アパレル業界はすぐまねするからパテントとっといたほうがいいよ」

 という、関係者のアドバイスもあって、それからすぐに意匠登録の書類を
 自分で作成して特許庁に出すことになります。

 これが「d-torso のはじまり」のはじまりのくだり。

 実際、会社を作って製品化にいたるまでには、ここからさらに丸3年
 かかることになります。(つづく)

 この続きは次回、わたしの当番のd-torso NEWSにて。

 お楽しみに!


 以上はメルマガに連載中の「d-torso のはじまり」の第一回目配信です。

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